2012年3月6日火曜日

高CPK血症の患者

CPKだけが10000を越える患者がいる。ひどい火傷に皮膚移植を行って、ようやく落ち着いた状態から一ヶ月後にCPKが急上昇しはじめた。3000位で気が付かれ、7500になり、最近10000を越えたがこの人けろっとしている。もともとアルコール性肝障害があったようだ。「なんともないよ〜〜」とにこにこしている。当方は気が気じゃないのにこまったものだ。

クレアチンキナーゼ CK(CPK)


クレアチンキナーゼCKは、骨格筋、心筋の可溶性分画を中心に存在する酵素で、細胞の損傷によって血液中に遊出する酵素

アイソザイム
血液内への逸脱の主体はMM型で約95%を占める。MB型が約5%を占める。

BB: 大脳のほとんど
MB: 心筋の約20%
MM: 骨格筋のほとんど。心筋では約80%。

  • 心筋梗塞ではCKが上昇。
  • 骨格筋と心筋のCKはそれぞれCK-MM・CK-MBアイソタイプなので、CK-MBを計測すればCK上昇の由来はわかる。
  • 昨今ではトロポニンTなどのより鋭敏で早期に心筋梗塞を診断できる検査があり、CK-MBが活用される機会は減った。
  • 腸などに存在する平滑筋にもCKがあり(CK-BB)、腸の「梗塞」である腸間膜動脈閉塞症などではCKが上昇する。
  • CK-BBは脳にもあるが、脳の病気でCKが上昇することはない。

上昇する疾患
  1. 心疾患: 急性心筋梗塞(急速に上昇し急速に減少する)、心筋炎、心房細動

  2. 骨格筋疾患(主としてCK-MM増加): 筋障害(外傷、熱傷、電気的除細動、運動後など)、横紋筋融解症、凍傷、アルコール性ミオパチー、アルコール中毒、進行性筋ジストロフィ、筋萎縮性側索硬化症、皮膚筋炎、多発性筋炎、痙攣、周期性四肢麻痺の発作時、低カリウム血性ミオパチー、悪性高熱症、Kugelberg-Welander症、筋グリコーゲン蓄積症、Charcot-Marie-Tooth 症候群、Malignant hyperpyrexia の発作時

  3. 中枢神経疾患: 頭部外傷の急性期、脳血管障害の急性期、脳血栓、髄膜炎、精神病

  4. 内分泌代謝疾患: 甲状腺機能低下症、糖尿病、末端肥大症

  5. 悪性腫瘍(CK-BBが出現): 胃癌、大腸癌、肺癌、前立腺癌

  6. 気管支喘息

  7. マクロCk血症(免疫グロブリン結合CK)

    免疫グロブリンとクレアチンキナーゼが結合し、検査上高値となる症候があり、マクロクレアチンキナーゼ血症と呼ばれる。ほとんどは疾患を意味するものではないが、時に悪性腫瘍や膠原病によるマクロCK血症もあり、注意を要する。

  8. 薬剤(スタチン系): 筋障害や横紋筋融解症。筋障害をもたらす他の薬剤と併用しなければ0.1%以下。睡眠薬中毒
  •     我が社で併用に気を付けるべき組み合わせは「ベザトール 」と「リピトール」あるいは「クレストール」である。
  • 《フィブラート系薬剤》
  •   クロフィブラート        |アモトリール(住友)他32社      |
  • ベザフィブラート        |ベザトールSR錠(キッセイ)     |
  • |クロフィブラートアルミニウム  |アルフィブレートカプセル(日研化学) |
  • |シンフィブラート        |コレソルビンカプセル(吉富)他5社  |
  •  |クリノフィブラート       |リポクリン錠200(住友)        | 


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