2011年12月20日火曜日

大腿骨顆上骨折

頚部骨折は飽きるほど診たが、骨幹部骨折は1例、高原骨折は3例である。さて今回の入院は初めての大腿骨顆上骨折である。受傷後20日、術後14日で転院である。何気なく「良いですよ」と言ってはみたが、なかなか大変そうだ。まず荷重がかけられない。術後6−8週は患肢荷重フリーであるが、どれだけ筋が痩せるか、考えただけでも憂鬱である。

  1. 大腿骨の内側顆と外側顆の近位で折れた大腿骨骨折を大腿骨顆上骨折
  2. 観血的整復固定術とは、手術で切開を加えて、患部露出して、解剖学的に正しい位置に骨折部を整復し、内固定材で固定。
  3. 内固定材に何を使ったか、切開の部位によって起こりうる合併症(神経麻痺など)、術後早期に気をつける点(ROM訓練、筋力強化、創からの出血量、神経麻痺、安静度など)がポイント。
  4. 通常、内固定はプレート固定。外固定(ギプス)を加えていれば、腓骨神経麻痺に気をつける。
  5. 外固定がなければ、関節拘縮をおこさないようにCPMマシンでROM運動をすぐに始める。
  6. 貧血に注意する。
  7. 後遺症として、膝関節の拘縮、筋力低下がもっとも重要、術後は脂肪塞栓にも気をつける必要があり。
  8. 高齢者であれば、長期臥床で痴呆の出現。

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