2010年11月23日火曜日

電子書籍の「自炊」なる言葉をご存知か?

あ〜いやだいやだ。といいつつなす術を持たない。目の前でおかしなことが進行し始めているのに、止める手だてがないというのは情けない。今朝気がついたのだけど、ネットの世界では「自炊」という言葉が独り立ちしつつあるかのようである。

この「自炊」という言葉から何を連想されるか?


これは買ってきた本を(わざわざ)裁断、ばらばらにし、スキャナーでpdf化し、電子書籍媒体(iPadやkindle)に取り込むことを言うらしい。紙媒体で読むのではなく、わざわざiPadやkindleで読むというのかいじましい。あくまでも個人的な営為なら許されると説明されるが、本をバラバラにすることになんら抵抗感が無い、無神経な輩が増殖しているということにいらだつ。それとそんなことをすれば、いずれ個人のPCを超えてネットの世界にそのpdfは広がっていくだろうし、そうすると著作権なんていうはかない権利はきれいさっぱり消えてなくなるだろう・・・と容易に予想できるのに(余程の馬鹿でないかぎり)、そのことへの怖れも抵抗感もないという人間がいることに腹が立つ。著作権が無くなれば、著作で生計を立てる純粋職業作家が生存できなくなるということであるが、それは余りに世知辛い世界である。

とはいえ技術はその危惧を大いに凌駕しているのである。我々はこの新しい事態になんとか対処していかなければならない。前にも述べたが、本質的にiPadやkindleの世界は極めて夢のある世界なのである、そんな本質を内包している。個人が著作を発表し、long tailのどこかにランクされる。世界の中には、どこかに興味を持ってくれるヒトが必ずいる。いると思う。金を払ってでも読みたい。そんなヒトはきっといる。そんなヒトどおしで著作のやり取りが可能な世界。これがボクのイメージするiPadやkindleの世界である。

これからどうなっていくのだろうね?

0 件のコメント: