2010年10月1日金曜日

2010年度のノーベル医学生理学賞:ヒトゲノムと予想したい

2010年度のノーベル医学生理学賞は10月4日発表だという。今年は誰が受賞するのだろうか?


1989−1998年度におけるノーベル医学生理学賞

1989年    ガン遺伝子のレトロウイルスが細胞起源であることの発見
1990年     ヒトの疾患治療における臓器および細胞移植に関する発見
1991年    細胞における単独のイオンチャネルの機能に関する発見
1992年    生体制御機構としての可逆的タンパク質リン酸化の発見
1993年     分断された遺伝子の発見
1994年    Gタンパク質およびそれらの細胞内情報伝達における役割の発見
1995年    初期胚発生における遺伝的制御に関する発見
1996年    細胞性免疫防御の特異性に関する研究
1997年    プリオン - 感染症の新たな生物学的原理 - の発見
1998年    循環器系における情報伝達物質としての一酸化窒素に関する発見

1999-2008年度のノーベル医学生理学賞

1999年    タンパク質が細胞内での輸送と局在化を司る信号を内在していることの発見
2000年   神経系における情報伝達に関する発見
2001年    細胞周期における主要な制御因子の発見
2002年   「器官発生とプログラム細胞死の遺伝制御」に関する発見
2003年    核磁気共鳴画像法に関する発見
2004年   におい受容体および嗅覚系組織の発見
2005年   ヘリコバクター・ピロリ菌およびその胃炎や胃かいようにおける役割の発見
2006年   RNA干渉-二重鎖RNAによる遺伝子サイレンシング-の発見
2007年   胚性幹細胞を用いての、マウスへの特異的な遺伝子改変の導入のための諸発見
2008年  子宮頸癌を引き起こすヒトパピローマウイルスの発見・ヒト免疫不全ウイルスの発見


これはノーベル医学生理学賞受賞で対象となった「研究内容」の題目である。直ぐにわかる内容も多い(例えばMRIの発見、ピロリやパピローマ、AIDSウイルス)。一方、なかなかわかりづらい題目もあって、99年の「タンパク質が細胞内での輸送と局在化を司る信号を内在していることの発見」などは、今の時点で「これ誰のどういう研究だったんだろう?」とボクなどは思ってしまう。

今年も10月が近づいてきたが、2009年度の医学生理学賞はいったいどなたのどんな研究に与えられるのだろう?過去の受賞歴を振り返りながら、予想してみるのも面白いかもしれない。

と去年はいいながら予想はできなかった。そして実際には

「テロメアテロメラーゼ酵素染色体を保護する機序の発見」
なる受賞だった訳だ。

今年はそろそろベンターにあげなさいよといいたい。ヒトゲノムプロジェクトで一人目がベンターであとはフランシスコリンズでもどなたでも良い。ベンター以外は大もめにもめるだろうな。アメリカ一人。イギリス一人。

ラスカーを山中先生は受賞しているが、iPSはまだまだ受賞には早い。この段階でノーベル財団が賞を出す訳がないではないか!ボクはiPSには多いに期待しているし、臨床応用をいち早く待ち望むものであるが、ノーベル賞は臨床応用されて有益であったことがわかってからでもいいではないか・・・と思う。第一受賞しても山中さんコメントが出来ないでしょう、今の段階では。

0 件のコメント: