2010年6月11日金曜日

「はやぶさ」の地球帰還直前の光学望遠鏡による観測について

「はやぶさ」の地球帰還直前の光学望遠鏡による観測について

ある報道によると今回の「はやぶさ」の大気圏再突入速度は、これまで人類が演出したあらゆる回収劇の中でも超弩級の高速スピードなのだそうだ。それを実感させる記述が随所に見られる。「はやぶさ」は逆噴射などの高度なシステムをもたない。隕石、流星が地球に飛び込んでくるのと同じ突入モードなのだ。

頑張れよ。生きてもどってこいよ。


JAXA に案内が出ているが、なかなかリアルで面白い。そのまま引 用してみる・・・。

「はやぶさ」は地球に戻ってくる直前に、リエントリカプセルを切り離します。リエントリカプセルは、そのまま大気圏に突入しますが、カプセルの後を 追うかたちで「はやぶさ」も大気圏に突入します。そのときに、カプセルや「はやぶさ」本体は、流星のように発光することになるでしょう。リエントリカプセルや「はやぶさ」が流星となって流れるのは、高度が100km程度のところですので、オーストラリアのウーメラ立ち入り制限区域付 近でのみ観測されることになります。ここでは、「はやぶさ」が流星となる前に、光学望遠鏡によって観測する可能性についてご説明します。

「はやぶさ」のリエントリは、日本時間で6月13日の午後23時頃となりますが、6月13日の日没後に「はやぶさ」は日本から可視域にあります。場所によって少し異なりますが、だいたい19時で高度が45度くらい、その後、22時で高度10度くらいにまで下がります。この間、探査機までの距離は、 10万km程度から4万km程度にまで変化します。ただし、太陽、探査機、地球の位置関係があまりよくないので、「はやぶさ」の明るさはかなり暗いことが 予想されます(下記の注)。   

3時間で6万キロ動く物体をリアルに追いかけるわけだね。

最後の一時間で4万km移動だが、これは秒速11.1kmである。

       再突入時の速度はIRBMでも秒速2km程度、ICBMであれば秒速約7km程度からするとかなり速い。

日本列島は3000kmだから270秒(4分半)で駆け抜ける速度である。まあ随分速いはわな。


つまり、小型の望遠鏡での観測は難しい可能性があります。

このように観測の条件はあまりよくないのですが、もし、観測を試みていただける方がいらっしゃいましたら、是非、お願いします。

※具体的な位置予報につきましては、いくつかの地点について、下に掲載します。

注1:明るさの予測は難しいのですが、例えば、静止軌道付近にある衛星を観測すると12〜16等くらいになるようです。「はやぶさ」の場合には、距 離がこの静止軌道の衛星より遠いのと、太陽との位置関係がよくなくて、地球から見ると太陽電池のパネルの裏側(太陽の光があたっていない方)が見えること になります。したがって、静止軌道付近にある衛星よりもかなり暗いことが予想されます(図1参照)。

注2:6月12日の日没後でもほぼ同様な時間帯に「はやぶさ」の観測ができますが、距離が50万km程度となってしまいますので、より暗くなってし まいます。

前の日の同時刻にはまだはやぶさは月より遙かに遠いところを飛行中なのだね。

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