2010年1月16日土曜日

消化器専門医試験が好きな消化管ポリポーシス

消化器専門医試験が好きな消化管ポリポーシスとは脳腫瘍や消化器癌を伴い、皮膚病変を伴う、遺伝であったり、そうでなかったり、なんだかややこしいポリープ病変を伴った消化器疾患のことである。特徴をといえば、普通の医師が外来初診で診ることはほとんどない病気であるにもかかわらず、医学部卒業試験や医師国家試験や各種消化器専門医試験の3つの試験では必須とされていることである。その時は覚えるがどれがタルコットでどれがポイツジェガースであったかなど直ぐに忘れてしまうことも特徴であり、覚えておくことにどれだけ意味があるのかわからない疾患群である。医学生としても医師としても消化器専門医にとってもむなしい疾患群である。とはいえ、ボクはこれを覚えることにした。

さて、次のプロファイルだとどんなポリポーシス像を描けるであろうか?

65才の男性。最近下痢がひどく下肢のむくみも目立つ。「ご飯はおいしくないし、髪は抜けるしさんざんですわ」といわれる。GF・CFで診断がついたので、ついでにカプセル内視鏡もやったぞ。外来で「トランサミン」を飲ませ、ときどきステロイドを渡し対症的に診ていたら一年もしないうちに症状が消失した。そこでカメラを行ったが、胃の病変は程度は軽くなったが残っている。さて、今後はどうするか患者と一緒に考えているが、患者の今の関心事はすっかりはげ上がった頭皮である。

これもポリポーシスであるが、ボクが出会うとすれば最も可能性が高いはずである。さて、何・何・・・・??

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