2009年7月25日土曜日

甲状腺機能低下症、TSH髙値(FT4正常)は治療すべきか?

甲状腺機能低下症は治療すべきか?

治療しなくてはいけないことはわかりきったことである。以前診た外来患者のようにT3T4が枯渇している患者も世の中にはいるわけであるし・・・

問題はTSH髙値(FT4正常)患者である。

結論をいえば、TSHの値だけで治療を開始しなくてはいけない(したほうがむしろよい)らしい。

僕は考え方が完全に誤っていたようだ。FT4 が正常なら、まだ大丈夫だと思っていたが、そうではないらしい。僕の持ち患者さんの中にはこれまで
TSH髙値(FT4正常)患者が何人もいた。そそて誰一人チラージンの投与を始めた人はいなかった。甲状腺機能低下症と思われる症状を持っていながらである。僕はFT4正常なら、まだまだ治療の必要はないんだろうと思っていた。

参考文献である。
  1. 「09年度今日の治療指針」:TSHが10以上ならチラージン投与を始め、その後1〜2ヶ月おきにTSHをはかりチラージン量を決めていく。当初の投与量は12.5~25ug/dayとする。

  2. 第11版ワシントンマニュアル(07年版):TSHが20uU/ml以上なら診断確定、10~20 uU/mlなら軽度あるいは潜在性であるが症状は既に出ていることも多い。治療はT4 (レボチロキシン) 1.6 ug/kg (75~ 150 ug/day) 高齢者では50 から、心疾患がある患者では25~50からスタート。
以上まったくT3T4の値は出てこない。参りました。早速チラージン投与を始めなくてはいけない患者がいる。

参考意見(1)

潜在性甲状腺機能低下症

(1)診断
同時に測定した遊離型サイロキシン(FT4)とTSHで、 FT4が基準値内でTSHは基準上限値を超える値であることによる。鑑別診断として、非甲状腺疾患Nonthyroidal illness (NTI)、中枢性甲状腺機能低下症などが重要である。

(2)症状と合併症
また、TSHの低下群は心房細動の誘発をおこす。更に、 潜在する冠動脈不全症状を顕性化させる。 潜在性甲状腺機能低下症は無症候性であることが多い。しかし、甲状腺機能低下症の一般的症候である、皮膚乾燥、発汗減少、体重増加、便秘、嗄声、難聴、腹水などをきたしうる。鬱状態や認知障害をきたすこともある。また、心機能異常や、冠動脈疾患を含めた動脈硬化症の進展、LDLコレステロール高値などの脂質代謝異常をきたす。 更に、潜在性甲状腺機能低下症は、妊娠の継続、合併症、児の発育や、生まれた子供の将来の発達にも障害をもたらすことが注目されている。 補充治療の有効性については証拠不十分のものもある一方、これらの障害はT4による補充治療によって改善するとの報告がある。


参考意見(2)

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