2008年10月18日土曜日

肥厚性鼻炎

肥厚性鼻炎

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肥厚性鼻炎

下鼻甲介が腫れっぱなしで、鼻が詰まりっぱなし。辛い鼻炎です。

鼻炎が慢性化したうちの、特に下鼻甲介の腫れが慢性化したものが慢性肥厚性鼻炎と呼ばれます。原因は急性鼻炎の繰り返しや鼻中隔湾曲、薬剤、糖尿病や肝・腎・肺疾患などによる鼻粘膜のうっ血など。長年のアレルギー性鼻炎により粘膜の腫れが慢性化することもあるようです。

症状は、とにかく鼻が一日中詰まりっぱなしで点鼻薬(血管収縮剤)も効果がありません。多くは両側の鼻が詰まりますが、鼻中隔湾曲症の場合は広い方の鼻腔が詰まることも。あとは粘りけのある鼻汁、後鼻漏もあります。
逆に鼻が通る時があり、点鼻薬が効けば慢性単純性鼻炎です。

どうやら、さまざまな鼻炎が慢性化した結果、下鼻甲介が腫れっぱなしになった病気の総称が慢性肥厚性鼻炎となるようですね。

肥厚性鼻炎の治療は、薬による治療で効果が少ない場合は外科的治療になります。下鼻甲介粘膜の切除、粘膜のレーザー焼灼など。鼻中隔湾曲があれば矯正します。

また、原因となっているアレルギー等を治療すれば、肥厚が解消される場合もあるようです。

ついでに・・・

市販点鼻薬による薬剤性肥厚性鼻炎が問題になっています。
鼻づまりを治すつもりで、逆に悪化させたんじゃ洒落になりません。気を付けましょう。


注意!市販点鼻薬:薬で肥厚性鼻炎?

ご存じの方も多いと思いますが、市販の点鼻薬は良く効くそうです。
でも、使い過ぎるとヤバイっす。

市販されている点鼻薬(スプレー)の多くは、成分に血管収縮剤が含まれています。
鼻が詰まっている時に鼻スプレーを使うと、鼻粘膜の腫れが治まり鼻が通ってきます。これは、血管収縮剤が血管の壁を通る自律神経を刺激して、血管を収縮させるためです。
初めての使用ならば、かなりの即効性があるとのこと。

しかし薬の成分が血管を収縮させているので、数時間経つと、鼻粘膜は元の状態に戻ります。
例えば風邪による鼻づまりに点鼻薬を使用した場合、薬の効果が切れた時に風邪が治っていれば、粘膜は健康な状態に戻ります。しかし、点鼻薬が鼻づまりの原 因を治療するのではないので、病気が治っていなければ、効き目が切れると粘膜は腫れた状態に戻って、また鼻づまりです。

そ もそも鼻づまりを解消するために薬を使うのですから、また点鼻薬を使用→鼻が通る→詰まる。これを繰り返すと、しだいに鼻粘膜の自律神経の働きが変調をき たし、点鼻薬の使用量、回数を増やさなければ鼻づまりが解消されなくなります。薬なしでは鼻が通らない。点鼻薬の副作用による依存です。

そして最後には鼻粘膜がむくんで腫れっぱなしになり、点鼻薬が全く効かない状態に・・・点鼻薬による肥厚性鼻炎です。

現実に苦しんでいる方にとって、点鼻薬を断つことは非常に辛いと言われますが、とにかく市販点鼻薬の使用を止めることが治療の第一歩になります。

“市販の点鼻薬には二度と近づかない”これが鉄則。

病 院では

ステロイド点鼻薬、
抗ヒスタミン剤内服、
レーザーによる粘膜焼灼その他、

アレルギー性鼻炎療法に準じた治療が行われます。最初のうちは鼻づまりに苦 しみますが、1-2週間で元の状態に戻り、粘膜肥厚の原因が薬以外に無ければ、鼻づまりそのものも治ってしまう事例も少なくありません。
しかし重症の場合は、薬やレーザーだけでは改善が難しいことも多く、肥厚した粘膜を切除することもあります。

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